We don’t change. We help clients to change

先週末は通訳のお仕事でした。

日本に帰ってきてからというもののあまり英語を話す機会が

アメリカに比べて極端に減ったことを憂いていましたが、

こうして通訳の機会をちょくちょくいただけることは

いい勉強のチャンスにもなります。

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今回はボディワークや施術といったものではなく、

映画や歴史関連の通訳でした。

しかも、ニューヨークから日本に海外研修に来ているアメリカ人の

大学生に向けての講義だったので、日本語から英語に通訳する形に。

いつもとはまるで正反対なのでなかなか苦労しましたし、

日本語で言える表現がなかなか英語ですっと出てこない。

これには訓練が必要ですね。

通訳前後数日は、何を日本語で聞いても全部頭の中で英語に変換してしまっていて、

日本語を話すのにつっかかっている自分がそこにいたのは個人的になかなかシュールでした。

日本人なのに日本語がすっと出なくなったのは生まれて初めてかもしれません。

 

さて、通訳をやっていると毎回感じるのですが、

自分がいかにして媒介者となってその場にいることが

どれだけ大切なのか、ということを思います。

通訳はあくまでも通訳であって、講師本人ではありませんし、

もう一人の講師になってはいけないとぼくは思います。

自分の意図を前面に出してニュアンスが違うことを言い始めると

もはやその人の独演会になります。

その意図を削る作業というのが「エゴを消す」、

ということに似てくるものなのかと思いますが

ぼくはエゴはあっても別に構わないと思います。

ただただ、自分が思うときに出し入れができればいいかな、と。

 

先日、タロット占いをされる方とお知り合いになったのですが、

その方に実際に占ってもらっているときの様子がとても興味深いものでした。

いろんな質問をされながらタロットを引いていくのですが、

そこにはどうも何もその人の意図だったり、このように導きたい、といった

思考が働いている様子がまったくないのです。

ただ質問し、ただカードを切り、そしてただ引く。

そこに出たカードを見て、その意味を説明する。

ひたすらこの繰り返しなんです。

何もしない。ただ、それをする。そこにいる、ある。

本当に頭の中が空っぽな感じでした。

 

”Just being. not doing.”

「ただいる。するのではない」

 

なんだかどこかで聞いたことがありそうな言葉です。

そういった場には、なんだか自然と心地よい空間があります。

空虚であることがとても気持ちの良い、そんな時間がとても印象的でした。

 

これはロルフィングにもとても似ているところがあると思います。

ロルフィングでは、こんな引用があります。

 

“We don’t change. We help client to change”

「私たちが変化させるのではない。私たちはクライアントが変わるのを手助けするのだ」

 

痛みや歪み、ねじれといったからだのいろんな状態というのは、

ただ単に筋肉や骨そのものだけでなく、生理学反応、感情、代謝、などなど

さまざまな要素が絡み合って成り立ちます。

なので、骨の位置を変えたい、張りを緩めたい、といった意図は

こういった場合には表面的に出ている一部にしかアプローチできない可能性が高く、

そこに固執していることで実際の根本の原因が見えなくなってしまっていることも

多いにあるのではないかな、と思います。

からだに必要な反応だったら、ただそこに媒介者としていることで

起きてくる反応が引き起こされます。

そして自然とからだが整ってきて、からだに必要ないろんな反応が

求められる形で生み出されるのでしょう。

 

クライアントのからだと痛み。

日本語と英語。

その間にいる橋渡し、つまり媒介者になるためには

いろんな訓練や準備が必要です。

いわゆる共通言語を知っているということですね。

施術家だったらクライアントのからだの特徴と、

痛みの発生する原因や状態を見極める目や感覚が必要ですし、

通訳だったら日本語と英語のそれぞれで同じ意味を理解しておく必要があります。

もちろん、そういった共通言語を知らなくても会話やコミュニケーションは

取れるかと思いますが、知っていれば時間が一気に短縮されます。

そのためにも日々の過ごし方が準備というものが大事になってきますね。

でも、それが最終的にいい媒介者となることにつながることを

忘れてはならないのだな、と改めて感じますね。

 

 

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