エドのロルフィング〜サンディエゴ研修④〜

ある日の朝、いつものようにメンターンシップの準備をしていたら

その前にエドから呼ばれて、

 

エド「少し話をしようか」

 

と言われリビングのソファでタイキさんも入れて3人、

ゆっくりと会話をしていたことがありました。

 

エド「昨日、ロサンゼルスに行ったんだったな。どんな旅だったか聞かせてくれ。」

 

その前日、以前から興味があったJan Sultan(以下、ジャン)という

アドバンスロルファーのセッションを受けてきたのでした。

ジャンはエドの1年後にアイダ・ロルフとエサレン研究所で出会い、

今のRolf Instituteの創設に大きく関わっている創世記のロルファーで

現在73歳のロルファーです。

彼はアドバンスクラスを教えられる数少ないロルファーの一人で、

カリフォルニアにいくチャンスがあるならぜひ一度セッションを受けてみたい、

との気持ちが昔からあったので今回、

サンディエゴから車で2時間かけて

ロサンゼルスでセッションをしているジャンに会ってきました。

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ジャンは普段9〜3時までが通常のセッション枠で仕事をしているそうなのですが、

サンディエゴからの車移動があること、そして日本からわざわざ来たことを考慮してくれて

時間外の4時からセッションをしてくれるような配慮深い紳士のロルファーです。

実際会った時もとても優しい口調でセッションの要望を聞いてくれ、

そして実際にワークをしているときにも自分のからだのアライメント評価や

それぞれのアプローチ、からだの変化を全て一つ一つ丁寧に説明してくれました。

オステオパスの元でも長年勉強されていて、直接法や間接法、

そして内臓マニュピレーションなどのテクニックも惜しみなく授けてくれました。

組織を捉えるスピード、正確性、変化を生み出す過程にはどれも無駄がなく、

長年の経験からとても洗練されたセッションを体感することができました。

 

そんな話をエドにしていたら、

 

エド「ジャンは自分も尊敬するロルファーだからね。良かった。

で、彼はワークをするときにムーブメントを使ったのかい?」

 

「いや、基本的には使ってなかったかな。

アライメントがずれている組織や気になる部位を見つけて

手を引っ掛けて反応が起きるのを待つ。

その繰り返しみたいな感じだったよ。」

 

エド「What? そうか…」

 

「ジャンのワークはとてもわかりやすくて、

一つ一つのアプローチで何が起きているのか逐次説明してくれていたから

とてもわかりやすかったよ。捉えるスピードもすごく早くて正確だし。

エドのワークとはやっぱり違うものだったけどね。」

 

エド「アイダがよくこんなことを言っていたんだ。

“Put the tissue where it is supposed to be, and wait for the movement.” 

『あるべき位置に組織を置いて、ムーブメントを待つんだ』

ムーブメントはとても重要なものなんだよ。」

 

「正直、学校ではそこまでムーブメントについて習わなかったよ。

構造的なワーク(筋膜などの組織に対するアプローチ)がメインな気がして、

ムーブメントはエクササイズ的な要素を含みながらワークする感じで、

つまり別個のものとして分けられて考えられている気がした。

ぼくの理解や覚えが未熟なのはもちろんあったんだけど。

何故、Rolf Instituteではそのように教えられているんだろうね」

 

エド「I don’t know…..」

 

「Structural work should be associated with movement, right?

構造的なワークはムーブメントと一緒に共同して起こるべき、でしょ?」

 

エド「oh….., that’s what I wanted to hear. 

おぉ、、、、、、、とてもいいこと言ったね。。。。。うん。。」

 

この、「構造的なワークはムーブメントと一緒に共同して起こるべきでしょ?」

という一言は、エドにとても響いたようでした。

しばらく経っても、何か悟ったような感じのエドを見ていて、

なんだか不思議な違和感を感じていましたが同時に、

心の中から何かとても感慨深い気持ちになりました。

エドが心の底からずっと伝えたくていたことに対して、

自分がパッと一言で応えられたことへの嬉しさと喜びが込み上げてきました。

 

 

エド「いやぁ、いい話だった。とても心に響くことが聞けてよかったよ。

ぜひ今度、今朝話したことについてまとめてくれないか。」

 

「うん、わかった。今度ブログに書いてみるね。」

 

というわけで、今回ブログにこうしていくつかに分けて

サンディエゴ滞在記を書いています。

上記の会話をした朝は、なんだか不思議な雰囲気があって、

何かが生まれる予感がありました。

それは、エドが長年かけて築いてきたことが

次の世代の僕たちに引き継がれた瞬間だったのかもしれません。

 

エドは、ムーブメントを常に考えながらワークを進めています。

ムーブメントを起こして、相手に自分を引き込んでもらうようにするんです。

その意識の仕方、姿勢がクライアントのからだの反応を引き起こし、

からだを変えてくれるのです。

人は止まっていても、呼吸をしていて微細に動いていますし。

止まってるように見えるだけで、生きているということは動いているということなのです。

 

後から振り返ってみると、Rolf Instituteのカリキュラムの中には

Principle weekという、ロルフィングの原則を

ムーブメントの観点から教えるクラスがあるのですが、

そこで話していたことがエドの言っていることと重なるのかもしれません。

ですが正直、自分を含めて多くの同期ロルファーや近い年代のロルファーが

その点に対して重きを置いたロルフィングをしていない点を考えると、

教え方にもう少し工夫が必要だったのでは、と思う部分も否めません。

このような「ムーブメントを使ったワーク」という基礎があった上で、

「エクスパンショナルバランス」をからだに施していくのが

エドの伝えたいロルフィングなのだと思います。

 

Rolf Instituteで習ったこととエドの考えているロルフィングの違い、

そして構造的なワークとムーブメントに対する認識の違いを

こうして感じられたことだけでも

ぼくはアメリカに行った甲斐があるのだと思います。

おそらく次の投稿がサンディエゴ滞在記の最終回になります。

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