「治療」と「ワーク」の違い〜サンディエゴ研修③〜

ロルフィングの施術のことを、ぼくたちロルファーは、

「ワークする」

そんな風に言ったりします。

それってどういう意味?と聞かれること自体も今はないのですが、

今回、サンディエゴに行ってみて改めて感じることがありました。

IMG_2190

エドの自宅のリビング。講習前のウォームアップエクササイズの場。

 

いわゆる治療、というものは、痛み、腫れ、違和感、といった症状に対して

軽減させていったりなくしていくようにアプローチしていきますよね。

痛みがある部位に対して注射を打ったり、マッサージをして張りを減らし、

腫れがある部分は冷やしたりシップを貼ったり、背骨を矯正したり、

といったことが一般的です。

痛みがとれるか、矯正されてねじれが治り違和感が減るか、

そういった形で症状についてフォーカスしていることが治療です。

そういう意味では、治療は「結果」に重点を置いて

物事を捉えている感覚が強いかもしれませんね。

 

では、その治療と、「ワーク」という言葉の違いは

どういった意味を表しているのでしょうか。

 

先日のブログで、

「クライアントさんと一緒にワークするんだ」

というエドの引用を紹介しました。

エドはからだを触っているときに、

クライアントさんのからだに対して常に何かを話しています。

そこは非言語の世界で、張りがあるのか、ねじれがあるのか、組織はどうなっているのか、

代償動作が生まれているのかどうか、

そういったことに対する問いかけが常に起きています。

だからだと思いますが、エドがロルフィングしているときは

あまり話しませんし、自分が施術をしているときも結構静かです。

集中している、という感じはもちろんあるかもしれませんが、

言葉がなくても、常にからだと会話をしているんですね。

 

よく自分が眼科の検診にいくたびに痛切に感じるのですが、

どうも自分のからだではなく、

「目」単体を扱われている感覚にとても寂しくなることがあります。

全然会話してくれていないんですね。

(そうでない眼科医さんいたら通いたいです。ごめんなさい)

もちろん、忙しいのはわかりますし、

いろんな患者さんを診察していたらそりゃ疲れてくるでしょうが、

「あぁ、今このお医者さんは自分という人ではなく、

自分の目の状態だけに注目しているんだな。。。。」

と患者さんに感じさせてしまうのはプロフェッショナルとして失格だと思います。

そのように思わせてしまうと、自然と患者さんの心は閉じてしまい、

言いたいことも質問したいことも言わなくなってしまいます。

そういうのは、もったいないですよね。

せっかく自分の悩みを解決するためにプロフェッショナルのところを

訪れているのに相手に遠慮させてしまうのは。

 

エドはそういった遠慮を一切与えず、むしろ相手が話したくなるような

問いかけ・質問が手を通じて常にからだに入ってきます。

そういった相手を巻き込むやり方がとても洗練されており、

その巻き込み・巻き込まれの関係性が

からだの症状や状態をどんどん改善してくれるんですね。

治療で求められる「結果」に加えて、

その会話自体の「過程・プロセス」がクライアントのからだにとって

心地いいものだったらなおさらいいですよね。

あと個人的には、そういった「プロセス」がないと

改善されない症状も結構あったり、

その方が改善の時間が早かったりする気もします。

 

エドの「Dynamic relation to gravity」の教科書にも

クライアントを巻き込むコンセプトについては書いてありますが、

何回か読んでも実際に受けてみたりやってみたりしないとそれはわからないと思います。

僕自身、エドの講習を受けるのが今回で3回目なのですが、

ようやくその感覚が今回わかった気がします。

決して恐々しくなく、とてもジェントルに、そして自然とこちらから

会話をしたくなってしまうような、エドがもたらす感覚。

自分が受けているときは、

 

「よーし、この辺りはどんな感じかな?どうどう。おぉ、そうかそうか。。。。

どれどれ。これはどうかい?いいね。そうそう、、、、そこ、だね。」

 

みたいな会話が常に行われていた感覚でした。

その関わり方を何十年もしてきている

エドのワークを体験できたことは今回本当に貴重でしたし、

創世記のロルファーが同じ共通原則の中で

「ワークをしている」ことには喜ばずにいられません。

その会話をするのに助けてくれる「動き・ムーブメント」についてはまた次回。

言いたいことがどんどん先延ばしになってしまっていますが、

しばしお付き合いください。

 

カリフォルニアのビーチ

カリフォルニアのビーチ

 

 

0 返信

返信を残す

ディスカッションに参加しますか?
どうぞご参加ください!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>