内に入る

先のブログにも関連してますが、

最近、改めてこの本を読み直しています。

「A DYNAMIC RELATION TO GRAVITY」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この本の素敵なところは、ロルフィングにまつわるテクニックや技術を書いているのはもちろんですが、

その根底にある哲学、思想、考えやを丁寧に描写しているところです。

 

ただ単純に手順を記しているのではなく、どういったポイントに留意しながら

からだや組織にコンタクトしていくことが大事か、ということにとても重きを置いている印象です。

著者であるエド・モーピン博士のワークショップ(20132014)に過去2回参加させて頂きましたが、

その大事にしているポイントをきちんとセッションの中で体現していることを経験できたのは

今の僕にとっても大きな財産です。

 

エドがしきりに言っていたこと、そしてこの本の中でも繰り返し出て来る表現が、

 

「Wait. Feel. Remember that you are touching client’s awareness」

「待て。感じろ。クライアントの感覚に触れていることを覚えておきなさい」

 

という一節。

筋肉、骨、筋膜、神経といった物理的なモノに触れているのではなく、

クライアントの感覚に触れながらアプローチをしていくということ。

意味は分かるけれどもどのように体現していけばいいかということが

しばらくわかっていなかったのですが、最近はようやく少しずつ腑に落ちてきた気がします。

 

ぼくがアメリカから日本に帰ってきてから2年が経ちましたが、

海外で生活する中でいろんなことを吸収してきました。

ロルフィングの考え、技術、哲学、そしてアメリカ文化や英語。

多くの新しい知識を備えてきたのですが、日本に帰ってきても

何かうまく言えないモヤモヤした感じがしばらく続いていました。

それは、いろんなことを学んできたとはいえ、それらを体現できる状態に

自分がなっていなかったことからくる不安の表れだったと思います。

吸収しているつもりでも、それが自分の中にしっかりと入っていなかったのです。

自分の中に入っている「つもり」でいて、それが本当に自分にとって

どのようなものをもたらしてくれるのか、

何をみなさんに伝えられるのかがわかっていなかったのだと思います。

 

先のワークショップでエドやヒロさん、諸先輩方にお会いして思うことは、

そういった「つもり」になっている様子がちっともないということ。

得たものをきちんと自分の中で消化して、 理解して、抽出して伝える。

その旨味をきっちりと自分の中で理解しているから、

人にも伝わりやすいし、何より人間味がある人になる。

そうして自分の中を掘り下げることをしっかりしている人には

深みと魅力があり、自然と惹きつけられます。

 

日本文化である、書道、剣道、合気道、茶道、柔道など、

日本人には「道」と名がついたものが身近にある環境があります。

そうして、自然と自分の中に落とし込んだり掘り下げたりすることは

日本人は本来得意なのだと思います。

ですが、西洋化の影響なのかいろんな情報、価値観、考えが現代は

氾濫していて、SNSがそれに拍車をかけている気がします。

何か人間関係や仕事で問題があっても、新しい情報やそういった「外」に

解決方法を求めることがこのような社会構造によってもたらされているのでは、

とも個人的には感じています。

特に日本に帰ってきたからはすごく痛感しています。

 

昨日のブログに書かせていただたいた内田樹さんも、

昔の日本人の感覚を大事にしていながら現代の感覚との

擦り合わせを合気道や出版を通じてされている気がします。

でも、その中でも怠っていないポイントは、

内に入って自分を掘り下げること。

いつまでも自分の中に置いておきたい要素です。

 

それらをもっと自分の中で繰り返していくと、

「Wait. Feel. Remember that you are touching client’s awareness」

「待て。感じろ。クライアントの感覚に触れていることを覚えておきなさい」

これらが真の意味で理解できるのではないでしょうか。

 

そういったプロセスと通じて人間味のある大人になっていくことで、

自分のロルフィングももっと色鮮やかなものになるのではないかな、

と思います。

 

 

 

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