ロルフィングの解説:10シリーズ①

ロルフィングを受けるにあたって、初めての人や身体をしっかり整えたい、より効果の持続する身体になりたい方には10シリーズをお勧めしています。この10回のセッションから構成される10シリーズは非常によく考えられていて、身体の構造を表層(スリーブ)と深層(コア)に分けて考え、それらがお互いに協調して働くようにしていきます。

また、それぞれのセッションには決まったテーマがあり、それらを達成するために様々な部位へアプローチをしていきます。10シリーズは大きく3つに分けることができ、それぞれ、表層(スリーブ)、深層(コア)、統合(インテグレーション)となります。今回は、表層のセッションについて書いていきます。

1. 表層(スリーブ)セッション

表層セッションは3回のセッションで構成されており、身体の表層=スリーブに働きかけていきます。セーターとシャツを二枚着ていたとして、セーターがねじれているとその下のシャツも一緒にねじれてしまいます。身体も似た仕組みになっていて、表層=スリーブが自由になることで初めて、深層=コアが働きやすくなるのです。

セッション1

第1セッションは、呼吸がテーマになっていきます。呼吸は一日2〜3万回も行なっていて、生命活動の維持に不可欠な活動です。多くの方は胸式呼吸と腹式呼吸の大事さを認識していますが、どちらの方が優れている、といったことはロルフィングの観点では基本的にありません。むしろ、胸と腹部の両方に呼吸がしっかり入ってくることが大事だと考えます。

よく見受けられるケースとして、胸やお腹の前面のみで呼吸を行っている方が非常に多いということ。その傾向が強まると、腰の反り返しや肋骨下部が前面にせり出すような形になり、姿勢に影響を与えたり、息をしっかり吐けないためにリラックスできない、となったりしてしまいます。第一セッションでは、胸とお腹の両方に、そして前面だけではなく特に後面にも呼吸が行き来するように、肩関節と股関節周りにアプローチをしていきます。

セッション2

第2セッションでは、左右の脚のバランスを見ていきます。多くの方々は、身体を支えるときに脚、足が十分に働いておらず、左右差が上半身にまで影響しているケースは少なくありません。そうすると、上半身や腰で常に身体を支えることになり、疲労が溜まって肩こりや腰痛を生み出してしまうのです。大腿や下腿を含む脚部に、足首や足裏、足指といった足部にアプローチすることで、上半身の張りや力みが取れることがよく起こりますし、身体の安定感を足裏から感じられます。

またこのセッションにおいて、バックラインと呼ばれる身体の背中側が伸びていくこと、これが後々のセッションのために不可欠になります。そのため、椅子に座っていただき、クライアントさんが前屈しながら足で床を押すことで、背中側が伸びながら、足先から上半身までのつながりが形成されていきます。このワークはバックワークと呼ばれ、必要に応じて後々のセッションでも活用されます。

セッション3

第3セッションでは、身体の側部がテーマになります。また、表層セッションのまとめの回にもなります。ロルフィングの教科書を書いているエド・モーピン博士によると、ロルフィングにおいて大事なポイントの一つとして、「水平面の極性をリリースする」としていました(下図赤枠のイメージ)。

なので、肩が水平面に向かって左右に伸びていけるように、肩甲骨周りや肋骨周りの組織を楽にしていきます。同時に、骨盤の側部にある臀筋や大腿の組織にもアプローチしていきます。

もう一つ大事なポイントは、腰方形筋と呼ばれる、肋骨の一番下にある肋骨12番と骨盤に付着している身体の側部の筋肉です。この筋肉の前には腸腰筋(大腰筋と腸骨筋)と呼ばれる、身体の軸を支えるためにとても大事な組織が存在しています。この腸腰筋は腰方形筋と筋膜を通じて繋がっており、お互いが影響し合っています。ですので、腰方形筋が解放されていると腸腰筋も働きやすくなります。腸腰筋は第5セッションで扱うので、表層=スリーブのまとめという意味でも、深層=コアのための準備がここでされてくるのはとても重要です。

次回は、深層=コアのセッションについて書いていきます。

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